主張

2011年4月10日 (日)

過度な自粛を慎め

 東北地方太平洋沖地震による東日本大震災が発生してから、明日11日で1ヶ月となる。死者行方不明者は3万人に迫り、津波による福島第一原発の事故も収束が見えず、未曾有の大地震の爪あとは深く残っている。

 さて、震災から1ヶ月が経ち、被災地でも復興への歩みを始めたいところだ。しかし、多数の死者・行方不明者が発生し、今もなお不自由な生活を強いられている被災者のことを思うと、胸が張り裂ける思いだ。それによってか、日本全国で過度な自粛行動が見受けられる。

 もちろん、被災した方々のことを思うのは、人として当然のことだ。ところが、それに伴う様々なイベントや消費行動の自粛によって、復興への前途は多難になってしまう。こういうときだからこそ、われわれにできることは、できる限り普段どおりの生活に努め、開催できるイベントは積極的に開催していくことだ。

 復興には、当然多額の金が必要になる。われわれが過度の自粛によって経済の循環を停滞させれば、復興を主に担う役の企業の収益が悪化し、引いては日本全体に経済に悪影響を及ぼす。今回の震災によって既に経済は下を向いており、弱り目に祟り目というような状況になってしまう。

 石原東京都知事が花見の自粛を呼びかけたが、これでは抽象的すぎる。細かく言えば、節電のためにも、夜間の花見を自粛すべきなのだ。昼間に花見をする分には何の問題も無い。

 また東京ディズニーリゾートは、地震以来運営を見合わせているが、これは計画停電の影響である。計画停電が実質終了した今、当然節電に対する取り組みを明確にしつつ、早期に運営を再開すべきだ。再開した暁には、被災した方々を招待するなどの取り組みも考えられよう。

 明後日12日には、日程をめぐって揺れたプロ野球が開幕する。やはり東電・東北電管内における節電に留意しつつ、熱いプレーを見せてくれることを期待したい。

 プロ野球開幕問題においては、マスコミの報道にも問題があったと思う。東京ドームでの巨人戦開催は、節電計画を持ち出してもなお叩き続けたが、実は4月下旬から人気漫画・ワンピースのイベントが執り行われる。これについては何も触れられていない。ジャーナリズムとしての観点から言えば、問題の有る姿勢だ。読売が悪いという世論に持って行きたいが故の報道だったと思えなくもない。東京ドームでは1試合に5万キロワットの電力を使うと言うが、標準的な一世帯あたりの一日の電力消費量はおおよそ10キロワットであるから、仮に4万人が観戦に訪れるとすれば、もちろん単純な計算はできないが、たとえば2人で一世帯と考えれば、試合中は二万世帯で電気が使われないということになり、つまり20万キロワットの電力消費が無くなるということだ。これは一日あたりの数値であるから、単純に24時間で割って試合時間3時間とすると、2万5000キロワットになる。差し引けば、東京ドームで1試合開催するのに必要な電力は2万5000キロワットだ。東電管内におけるパチンコ店の電力消費量は一日あたり400万キロワットと言われるから、比べれば大きな数字ではない。むしろ、パチンコ店が何も触れられないことこそが大問題だ。

 活動している企業にも、それぞれの事情があるからこそ、一律の電力制限は難しいと言えよう。しかしわれわれ個人には、今できる最低限のことをする義務がある。被災地の一日の早い復興のためにも、ひとりひとりが積極的な経済活動をすることを求めたい。

2011年3月14日 (月)

東電は発表した計画に対して責任を持つべきだ

 この度の震災で罹災された方々にはお見舞いを、また残念ながら亡くなられた方々には深く哀悼の意を表すると共に、被災地の一日も早い復興を祈念するばかりである。

 さて、今回の巨大地震により、福島の原子力発電所を始めとして、東京電力の発電施設が大きな被害を受けたことによって、戦後初の輪番停電(計画停電)が行なわれることとなった。

 しかしながら、発表から実施までの時間の短さ、また停電計画の不正確さにより、多大な混乱を招いたことは非難されても仕方ない。

 当初、テレビなどで発表されたグループ分けはあまりにも大雑把なものであり、「詳細は東電のウェブサイトを」というような状況であった。皆が皆、インターネットを操れる訳ではない。しかも、肝心の東電ウェブサイトはアクセス過多によって非常に繋がりづらくなってしまった。

 やっとのことで得た停電情報も、直前になっての停電回避によって無駄なものになってしまった。企業はもちろん、市民の生活にも大きな混乱をもたらした。商店や飲食店は、あらかじめ発表された停電時間帯に合わせて店舗を閉めたところも多く、急な停電回避には対応が難しかった。

 また、鉄道各社への影響はすさまじかった。自前の電源でどこまで賄えるかを検討し、初電の寸前まで判断が遅れたJRは、首都圏の多数の路線で運行を見合わせた。また私鉄各社も、前夜に運休を決めていたにも関わらず停電が回避されたことによって急きょ運行を再開し、JR線から流れた客などで大混雑した。

 鉄道だけを停電の対象外とするのは技術上難しいとは言うものの、このような状態が4月末まで続けば、国民生活への影響は計り知れない。東電は、国と一体となり対策を練るべきだ。

 一度停電計画を大々的に発表した以上、仮に電力の需給バランスが保たれているとしても、輪番停電は実施すべきだったのではないか。むしろ、需給に余裕があるうちに、実験的な側面も兼ねて実施すべきであった。直前になって中止するというのは、無用な混乱を招く以外の何物でもない。

 東京電力は14日、東日本大震災による電力の需給逼迫(ひっぱく)を受け、15日も計画停電を実施すると発表した。第3グループから午前6時20分に開始、午後10時に終了する予定で、各グループとも最大3時間程度を予定している。
 計画停電は14日と同様、管内を地域ごとに5グループに分ける。電力の需給状況によっては実施しない場合もあるという。16日以降も行う予定。 

 東京電力は14日、東日本大震災による電力の需給逼迫(ひっぱく)を受け、15日も計画停電を実施すると発表した。第3グループから午前6時20分に開始、午後10時に終了する予定で、各グループとも最大3時間程度を予定している。
 計画停電は14日と同様、管内を地域ごとに5グループに分ける。電力の需給状況によっては実施しない場合もあるという。16日以降も行う予定。 

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110314-00000171-jij-bus_all

2011年3月 7日 (月)

前原外相辞任

 前原誠司外相は6日夜、首相公邸で菅直人首相と会い、政治資金規正法が禁止する外国人からの政治献金を受け取っていた責任を取り、辞任の意向を伝えた。首相は慰留したが、前原氏の辞意は固く、首相も最終的に了承した。「政治とカネ」の不祥事による主要閣僚の辞任は、逆風下の首相にとって深刻な打撃となる。
 首相が掲げてきた「クリーンな政治」にも傷がつき、政権維持が一段と困難になるのは必至だ。「ポスト菅」の有力候補だった前原氏の辞任で、民主党に対する世論の不信が強まることも避けられない。
 前原氏は首相との会談後、外務省で記者会見し、辞任の理由について「一両日、熟慮を重ねた。事実認識はなくても、外相が外国人から献金を受けた事実は重く受け止めざるを得ない。けじめをつける」と説明。「職にとどまることで内外の国政の課題が滞ることは避けなければならない」と述べ、国会審議への影響も考慮したことを明らかにした。
 前原氏と首相との会談は約1時間45分に及んだ。途中から枝野幸男、福山哲郎正副官房長官が加わった。会談後、首相は枝野、福山両氏と首相官邸で今後の対応を協議した。前原氏の後任について、民主党内では松本剛明外務副大臣らの名前が挙がっている。
 前原氏は、4日の参院予算委員会で、京都市内の在日韓国人の女性から、4年間で計20万円の献金を受けたと指摘された。前原氏は会見で、調査の結果、2005~08年と10年に各5万円、計25万円を受け取っていたことを明らかにした。 

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110306-00000098-jij-pol

 自民党の石破政調会長が言ったように、民主党の命略は尽きたと言えよう。それほど、看過してはならない重大な問題である。

 前原外相が在日韓国人の女性から政治献金を受けていたとされる問題で、前原氏は外相辞任の意向を表明した。菅首相や岡田幹事長が擁護する中での辞任は、民主党政権にとって、大きな痛手となろう。少なくとも、「ポスト菅」のカードを一枚失ったことになる。

 直近の世論調査では、菅内閣に対する支持率は二割を切っているが、菅首相は「支持率が1%になっても辞めない」と発言するなど、何が何でも政権の座を降りようとはしない。野党時代の民主党は、「直近の民意」を自民党政権に突きつけ、退陣や衆院解散を迫った過去があるが、今は逆に、それを突きつけられる側だ。結党以来10年以上野党だった民主党は、「直近の民意」を突きつけられる側にいたことはなかった。初めてそれを受ける側に回り、混乱しているのか、思考が停止していると言わざるを得まい。

 今回前原外相が辞任したことで、他の閣僚にも辞任の波が飛び火する可能性がある。その筆頭が、年金の切り替え漏れに揺れる片山総務相だ。仮に片山氏が辞任するようなことがあれば、当然菅内閣は進退を考えねばならない。否、すでにその時は来ている。

 民主党は、外国人参政権の付与や朝鮮学校の授業料無償化、子ども手当の在日外国人への支給など、外国、特に中国や韓国への融和政策が見て取れる。それが、今回の前原氏のように、外国人から献金を受けていた見返りだと想像されても、納得の行くところである。

 政治資金規正法は、外国人からの政治献金の受け取りを禁止している。日本の政治に対する、外国の干渉を阻止するためだ。無論、違反すれば罰則を受けることになる。事務的ミスだとか、金額が少ないとかいうことで免責されるものでは当然ない。現に外国人からの政治献金を受けていたことが表面化された以上、大臣、それも外交のトップである外務大臣の辞任は当然のことである。菅首相には、その任命責任も当然追及されよう。

 小沢氏の問題や、それに関わる諸問題、さらに内閣の重要な一角である外相の不祥事の発覚・辞任で、菅内閣は土俵際まで追い詰められた。菅首相には、「直近の民意」に基づいた判断を求めたい。

2011年3月 1日 (火)

会派離脱願16人の本会議欠席

 一般会計総額が過去最大の92兆4116億円となる平成23年度予算案は1日未明の衆院本会議で、民主、国民新の与党の賛成多数で可決し、参院に送付された。予算案は憲法の規定により参院送付後30日で自然成立するため予算の年度内成立が確定した。一方、民主党は同日、会派に離脱届を提出した比例代表議員16人全員が採決を欠席したことから、16人の処分について検討を始めた。 

 採決では自民、公明、みんな、共産、社民など野党が反対した結果、賛成は295票にとどまった。予算関連法案の衆院再可決に必要な3分の2に当たる318議席に遠く及ばず、菅直人首相の今後の政権運営は窮地に追い込まれそうだ。

 与党は2月28日中の予算案の衆院通過を目指したが、野党は中井洽(ひろし)衆院予算委員長(民主)の解任決議案などを提出して抵抗。いずれも否決されたが、衆院本会議での予算案採決は1日未明にずれ込んだ。

 例年、与党は予算案と同時に予算関連法案を通過させるが、成立の見通しが立たないため予算案だけを先行処理した。これに対し、野党側は反発、公明党の山口那津男代表は「予算案だけ参院に送って審議がスタートできるのか。参院が送付案を受け止めるかどうか、疑義が生じる」と指摘した。

 参院事務局は、同日午前の参院議院運営委員会理事会で、「受け取りを保留している」と説明した。

 首相は1日未明、国会内で「予算が成立し執行されることは喫緊の課題だと思っていたので、うれしい」と述べた。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110301-00000128-san-pol

 国会議員として、有権者を愚弄する行為だ。処分を受けるのが当然である。議員にとって、本会議以上に重要な仕事は無いはずだ。党の方針に賛同できないのならば、会派離脱ではなく離党すべきである。与党に留まったまま党議拘束には従わないというのは、わがままも甚だしいと言えよう。

2011年2月26日 (土)

「お客様は神様です」

日本の悲しい文化であると私は思う。

お客様は何様ですか。

もちろん、お金を払う以上、受けられる中での最大限のサービスを求めるのは自然の摂理だ。

しかしサービスを提供する側からすれば、「これだけのサービスをしますよ。だから対価として○○円くださいね。」と言っているだけだ。何も、「○○円くれたら、どんなことでもしますよ。」と言っているのではない。

客というのは悲しい生き物で、ひとたび自分が金を払っているのだと思うと、我こそは神だと認識してしまう。「○○円も払っているのだから、××をしろ。」

これはただのクレーマーとしたものだ。○○円の価値を持つ最大限のサービスを提供している者に対して、さらにプラスアルファを求めるのが客という生き物なのだ。

そんなにプラスアルファが欲しいのなら、チップを払えばいいのだ。しかしこれを払おうとすれば、拒否される。これもまた日本の悲しい文化だ。

どちらかが上に立ち、もう一方が下にいる。一億総中流などと言われたのは遠い昔。日本にはもはや、「対等」という文化は無いのだ。

2011年2月13日 (日)

民主党は早期に決断せよ

 民主党の仙谷由人代表代行は13日午後、徳島市内で講演し、2009年衆院選のマニフェスト(政権公約)について「少々、約束に言い過ぎの部分があったかもしれない」と述べ、財源捻出面などでの判断の甘さを認めた。 

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110213-00000046-jij-pol

 近頃おとなしくなっていた仙谷代表代行。久しぶりにその名を見たと思ったら、これである。どこまで国民をナメているのか。

 かつての小泉政権時代。”赤字国債30兆円以内”を公約に掲げていた小泉純一郎元首相は、それを破った際に当時の菅直人民主党代表に問いただされ、「これくらいの公約違反はどうということはない」と開き直り、野党から徹底的に責められた。それと同じことを、今の民主党執行部がやっているではないか。

 先日の予算委員会の中では枝野官房長官がマニフェスト違反について質され、「少々甘かったかもしれない」と発言した。民主党にとっての公約とは、その程度のものなのだろうか。まして、先の衆院選は、自らが「マニフェスト選挙」として戦った選挙である。そこで用いたマニフェストを破るということは許されない。

 言い過ぎた部分があるというのを認めるのであれば、早期に修正することが必要不可欠である。9日の党首討論では、建設的な議論を目指す谷垣自民党総裁の意図をまったく把握せず、強弁に強弁を重ねて自らの威厳を誇示しようとする姿が目立った菅首相であるが、彼に建設的な議論を求めるのはもはや不可能のようだ。ならば、民意という分かりやすい数字を突きつけ、民主党に決断を迫るしかあるまい。

2011年2月 7日 (月)

ドーム規定「運転操作は社員」

 東京都文京区の東京ドームシティアトラクションズで、コースターから羽村市の会社員倉野内史明さん(34)が転落し、死亡した事故で、20代女性アルバイトが担当していた運転操作について、東京ドームは社員がするよう規定していたことが7日、捜査関係者への取材で分かった。
 以前に担当だった従業員は警視庁捜査1課の事情聴取に「安全バー締め付けのクレームがあり、目視確認のみになった」と話しており、同課は同社が規定から逸脱した体制を続け、安全を優先させていなかったとみている。
 捜査関係者によると、同社のコースター運行規定では「運転者は社員か契約社員」と定められ、バイトは「補助者」という位置付けとされていた。
 実際は約半年前から、女性バイトが座席の安全確認と発車ボタンを押す運転操作を任されていた。巡回していた女性契約社員は10カ所の遊具を担当しており、常駐の社員はいなかった。(時事通信)
 

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110207-00000048-jij-soci

 この事故に関する最近の報道は、論点がずらされているとしか言いようが無い。真の問題は東京ドーム側の管理責任であり、まるで担当していたアルバイトが全て悪いかのような言い方をする報道が多く見受けられる。また、アルバイトの年齢や性別まで付け加えて報じる意味がどこにあるのか。単に「アルバイトが」と言えばいいのに、わざわざ「20代女性アルバイトが」と言う。これこそ、マスコミによる印象操作の典型だ。

 今度の事故の単純な原因は、バーがロックされていなくてもコースターが発車してしまうという仕様だったことだ。ならば、バーがロックされなければ発車できないようにする、というのが明快な解決策だ。担当するのが社員だろうがアルバイトだろうが、このシステムさえあれば今度の事故は防げたものだ。それ以上追求することは無い。

 もちろん、バーは手で押して確認するという社内規定があったのは言うまでも無い。問題は、これが実際は守られていなかったことである。では、その責任は誰にあるのか。現場従業員の教育を管理する社員ではないのか。こんな杜撰な社員が運転操作をするのが社内規定でしたと言われても、ちゃんちゃらおかしい。

 また、このようなケースで真っ先によく言われるのが、派遣社員やアルバイトを雇って人件費を削減する企業体質は改善すべきだ、ということだ。しかし、これはまったく的を射ていない。お門違いもいいところである。例えば日本最大のテーマパークである東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドを例に挙げれば、従業員の大半がアルバイトだ。ひとたびパークに足を踏み入れれば、社員を探すことの方が難しい。しかし、同社は社員がマニュアルに従って、責任を持って徹底的に教育をする。実際、同社で社員・アルバイトに根本的原因のある重大事故は発生していない。要は、雇われたアルバイトが悪いのではなく、しっかりとした教育のできない社員に問題があるのだ。

 今回の事故の当事者となったアルバイトは、自分の担当する現場で事故が起き、死者が出たことで相当のショックを受けているはずだ。この先、彼女をますます追い詰めるような報道は慎まれるように祈りたい。また、亡くなられた倉野内さんには、心よりご冥福をお祈りする次第である。

2011年2月 4日 (金)

玄葉国家戦略相 公約見直し「謝るべきは謝りたい」

 玄葉光一郎国家戦略担当相(民主党政調会長)は4日の閣議後会見で、09年衆院選で同党が掲げたマニフェスト(政権公約)について「基本理念が変わらなければ見直しは許容される。堂々と、謝るべきは謝りたい」と語り、公約を見直したとしても、国民に陳謝すれば衆院解散・総選挙に踏み切る必要はないとの見解を示した。(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110204-00000023-maip-pol

 ブーメランは民主党のお家芸であるが、ここまで来ると国民を愚弄していると言わざるを得ない。マニフェストは国民との約束であり、それが果たされない時は責任を取るのが筋だ、と言ったのは誰であったか。他ならぬ、当時の民主党代表・鳩山由紀夫氏である。

 民主党は、マニフェストによって政権を奪取した政党である。国民は、そのマニフェストに期待して民主党に票を投じたのだ。いざ政権を取ったものの、「できないから変えます」では誰が納得できようか。

 心眼で作ったマニフェストだ、などと言った閣僚もいたが、党ぐるみで国民を欺いている。基本理念が変わろうが変わるまいが、それを掲げて国民の信を得、今後も政権を担っていこうとするのならば、、見直しはすべきでない。もとい、先に掲げたそれが達成できない以上、見直しをするのは当然であり、それを以って、あらためて国民の信を問うべきだ。

 昨今の失政は、民主党だけを責めれば良いというものではない。メディアの偏向報道に流され、一度民主党にやらせてみよう、という一見頷ける、しかし安易な動機で民主党を大勝に導いた有権者の責任も大きい。たしかに、近年の自民党政治の腐敗は糺さねばならないものであった。しかしながら、2009年の衆院選で掲げられた両党のマニフェストを見比べれば、どちらが現実的かどうかはハッキリしていたはずだ。民主党は先の選挙を「マニフェスト選挙」だとして戦ったが、文字通りマニフェストだけで見比べるのならば、民主党のそれはあまりにも非現実的かつ無謀なものであった。

 マニフェストの見直しはすべきである。もちろん、国民に対する謝罪がなされるべきであり、見直した暁には衆議院の解散総選挙をするべきだ。

2011年1月27日 (木)

国の借金が1000兆円突破目前

 国債や借入金などを合計した「国の借金」が2011年度末見込みで、過去最大の997兆7098億円に膨らむことが26日、政府が国会に提出した予算関連資料で明らかになった。今年1月1日時点の推計人口(1億2737万人)で割ると、国民1人当たり約783万円の借金を背負う計算となる。
 11年度予算案での新規国債発行額が44兆2980億円と、当初ベースとして2年連続で税収を上回る事態が続くのが主因だ。借金が雪だるま式に増え続ける財政の危機的状況が改めて浮き彫りになった。10年度末見込みは943兆1062億円で、国民1人当たり約740万円の借金となる。 

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110126-00000136-jij-pol

国民一人あたりが約783万円の借金を背負うとあるが、勘違いも甚だしい。
政府は誰から借金をしているのか。国民からである。国民全員で借金をし合っているわけではない。もちろん、議会制民主主義というものの解釈しだいではそういう認識にもなろうが、常識的に考えれば政府の借金は国民の借金であるという図式は成り立つまい。

正しく言えば、国民一人に付き約783万円を政府に貸し付けているのである。

国債発行額が2年連続で税収を上回るという異常事態が主因とあるように、つまるところ民主党政権の失政の象徴と言えよう。

もちろん、民主党に政権を与えた国民の責任も大きい。バラマキという目先の金を得るために、さまざまな負担が増えていることが見えていない。マスコミによる情報操作もあろうが、そもそも民主党の公約が間違っている。もともと実現不可能だったこの公約を信じ込み、おいそれと民主党に政権を与えてしまった国民のメディアリテラシーが危ぶまれよう。

大多数の家庭では、負担が増え続けている。バラマキのための資金調達のためだ。一部の者にバラマキを行なうために政府の借金は雪だるま式に増え続け、税金も隠し隠し上げられている。

菅首相は、いよいよ消費税率を上げる際には国民の信を問う、つまり衆院を解散するとしている。これこそ、国家財政にとって待ったなしである。一刻も早い衆院の解散総選挙を望む。

2011年1月24日 (月)

施政方針演説

『第177通常国会が24日召集され、菅直人首相は衆院本会議で、就任後初の施政方針に臨んだ。焦点の社会保障と税の一体改革で、消費税増税を含めた国民の負担増は避けられないと宣言した。同時に、社会保障と税の改革に加え、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)や国会議員の定数削減でも、野党に協議を提案。与野党協議を通じて「ねじれ国会」を突破する戦略を強く打ち出した。(産経新聞)』

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110124-00000543-san-pol

第177通常国会が召集され、150日間の与野党の論戦がスタートした。

与党・民主党は、23年度予算案及び関連法案の成立が第一目標だろう。

一方、自民党を始めとする野党各党は、政府与党に対して対決姿勢を強めており、野党が過半数を占める参院での予算関連法案の成立は難しく、予算案全体の年度内成立は熾烈を極めるであろう。

予算案自体は衆院の優越権が適用されるために年度内成立は確定的だが、赤字国債の発行を認める特例法や、民主党の目玉政策である子ども手当法の成立は、野党各党の協力無しには成立し得ない。これらが参院で否決された場合、民主党及び連立与党である国民新党は、いわゆる3分の2再可決ができる圧倒多数(320議席)を衆院で保持していないため、成立できない。

今年度末で期限が切れる時限立法の子ども手当法は、その期限が切れた場合は自動的に児童手当法が復活する仕組みになっているが、各自治体は既に支給システムを子ども手当のためのものに組み替えてしまっており、今さら児童手当に戻すことは出来ない。ともすれば、これらの補助が4月から受けられなくなる可能性がある。

また、社会保障分野においては、与謝野馨経済財政担当相の主張する税制との一体改革が進められている。

消費税増税は危急の問題としてわれわれ国民も考慮しなければならないところではあるが、それをする前に、子ども手当や高速道路無料化、農家への戸別所得保障制度など、できもしないポピュリズム的なマニフェストを一日も早く改めるべきではないか。

バラマキ政策は、その仕組みを考えれば景気対策として一定の効果があるはずだが、民主党の行なうそれは景気対策とは言いがたい。単なる選挙対策のリップサービスに過ぎず、”バラマキ”を受けない国民の負担は増え、さらに消費が落ち込むことは明白だ。

槍玉に上がる子ども手当にしても、使用用途は定められておらず、親がパチンコに使おうが競馬に使おうが、何も文句は言えないし言われない。そもそも、過去最大規模の赤字国債を発行して行なっている政府与党のバラマキ政策は、その借金を今現在給付を受けている世代(子どもたち)に押し付けているだけであり、一刻も早い撤廃が求められよう。

財源の明白でない政策が目白押しであり、もはや”サギフェスト”と揶揄される民主党のマニフェスト。民主党は夏までの改定を言っているが、それでは遅すぎる。